ピアノの売り上げで中国経済がわかる。2024年1月20日
「雪の奥秩父遠景」今年は暖冬だが、明朝はこの雪景色が眺められかもしれない。
昨夜は池袋で60年以上の付き合いの旧友と会った。
金曜夜の池袋はいつもより人出が多かった。若者が多く、私たちのような老人はほとんどいない。
海外旅行者はこの様子を眺めて、日本は小子高齢化していないと思うかもしれない。
彼は正月を郷里・九州の宮崎市ですごした。
「俺もみんなも爺さんになってしまった」
彼は自嘲的に話した。我々は後20年生きることはとても厳しい。良くて10年と思っている。
仮に20年生きたとしても仕事がまともにできる期間はその半分に満たない。
宮崎で夫婦で医師をしている友人の孫が鹿児島ラサールと慶應高校に受かったと彼は話していた。
ラグビーをやっているので、医学部への道も開ける慶應を受験したようだ。
鹿児島ラサールは東大進学率の高い高校だ。どちらを選んでも未来は万全と思ったのだろう。
「否応なくAIとの対峙が迫まれている難しい世代だ」
そう話すと彼は深く同意していた。
近未来では、単純に知識集約型の勉強だけでは通用しなくなる。
天才の条件も劇的に変化し、じゃんけんが無闇と強いとか、発想が極端に奇抜と言った異能が天才の必須条件に加わりそうだ。
11時まで付き合って、夜中に帰宅した。
その後は仕事をせず、昔のコメディ映画「ピンク・パンサー2」を観た。
クルーゾー警部のズッコケぶりが可笑しい。
お決まりのように、何でもない床で転んだり、やるぞと思ったところで必ずドジをやらかす。お笑いは単純な方が可笑しい。
意外だったのは、ファッションが新鮮で先進的だったことだ。そのスタイルで今の渋谷・原宿を歩いてもまったく違和感がない。
古い情報は意外に新しい。
10年前の日記に記入した中国の未来予測を読み返すと、ほぼ当たっていた。
・・高級官僚を含め中国の富裕層は国をまったく信用していない。
将来の国の破綻に備えて、豊富な資金を米国へ移転させ子弟に米国籍を取らせている。
中国経済は3年後にピークに達し、以後は鈍化する。
そして2030年を境に準備不足のまま極度の少子高齢化、景気低迷期に入る・・
中国の景気悪化はコロナでさらに加速した。
小子高齢化は去年から今年へと引き続いている。
2億人の高齢者が貧困と孤独死に怯え、膨大な熟年失業者がインターネットカフェなどで鬱々と過ごしている。
中国ではピアノなどの贅沢品の売れ上げは機密条項だ。
関係者が悪化をネットにあげると、当局はすぐに削除する。
去年の失業率の発表もやめた。なぜなら、それらは中国経済をストレートに反映しているからだ。
現実にはピアノ工場倒産が相次ぎ、中国経済の悪化が読み取れる。
観光地での富裕層は増えているので、悪化は限定的と分析するアナリストがいるが読みが浅い。
過度の贅沢を謹んだ結果、安価に収まる旅行が増えただけのことだ。
写真は、4.5年前の大雪の奥秩父、望遠で撮った。
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