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2024年2月 1日 (木)

関東の世界一の光の広がり。2024年2月1日

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ISS・国際宇宙ステーションから撮影された夜の関東。
この光の広がりに5000万近い人が生活している。
中国・インド・欧米にも、これ以上に巨大な光の広がりはない。画像の海・川・山が実に美しい。光の広がりは、まるで高度に進化したニューロンのようだ。


中央の暗い部分は皇居。その上に新宿御苑、明治神宮がある。画像の右斜上が北となる。そのあたりの太い流れは荒川河川敷。

月曜日、小型月着陸実証機SLIMの太陽電池に月の午後の陽光が照らしはじめて復活した。荒川土手を歩きながら、月の右下あたりにある着陸船を目を凝らしながら想像した。その傍から超小型月面探査ローバ・SORA-Qが一生懸命に転んでいるSLIMを撮影して地球へ画像を送ったと思うと感激する。
アクロバテックに転がっている着陸船の画像はシュールで面白い。2024年を象徴する画像の一つに選ばれて良いほどだ。

大変に気の毒だが、能登地震で液状化した内灘町の波打つ地面も強く印象に残っている。硬い地面がまる波立つ海面のように揺れて、電柱は街灯に手が届く高さにまで沈んで行った。
研究者によると砂は均質なほど液状化を起こしやすい。砂粒が大小様々混ざっていれば安定し液状化は起こしにくい。それは人の社会のようで興味深い。

夜景の写真を眺めた後、三島由紀夫最後の長編「豊饒の海」一章の映画化された「春の雪」の濡れ場だけを選んで見た。主人公清顕役の妻夫木聡は無視して、好きだった聡子役の竹内結子だけを見た。

時代は明治末から大正初期の貴族階級の物語だ。宮家との婚姻が決まっていた聡子と清顕の目眩くような禁断の愛が、肌の露出はないのに官能的で素晴らしい。殊に「会ってくれなかったら恋文を暴露する」と清顕に脅された時の戸惑いながら一瞬輝く聡子の表情が素晴らしい。
聡子は清顕の二つ上の幼馴染。聡子役の竹内結子はコロナの時に自殺した。大好きな女優だっただけに濡れ場に感情移入してしまった。映画表現としては未熟ではあるが原作は素晴らしい。この恋だけでも一見の価値がある。

清顕と聡子は密会を続け、聡子は妊娠してしまう。聡子は堕胎させられて奈良の月修寺で自ら出家する。訪ねてきた清顕を出家した聡子は拒絶する。聡子に会いたい清顕は待ち続け春の雪の中で肺病を悪化させて早逝する。「豊饒の海」は輪廻転生の物語である。清顕は生まれ変わりながら物語は叙事詩のように進展する。

「豊饒の海」は三島由紀夫が陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地に乗り込み割腹自殺した後に全巻買った。絹地のような艶やかで美しい装丁が印象に残っている。

広大に広がる夜景の、光の一つ一つに様々な物語があるだろう。
この光が輝いている間は日本は平穏だ。
先の大戦末期には、灯火管制により灯りの全てが消えた。三陸大地震の後は、電力逼迫により、幾つもの地域が闇になった。

明かりが消える事態には出会いたくない。
しかし、太陽のスーパーフレアが起きれば一瞬で闇になる。1859年に起きた数百年に一度のスーパーフレアの時は、電気が一般に普及する以前だったので実害はなかった。
現代に太陽フレアが発生すると、X線などの電磁波や、電気を帯びた高いエネルギーを持つ粒子などが放たれ、GPS、通信、人工衛星、電力網などに深刻な障害を及ぼす。
変圧器は溶融して電力網、携帯電話、コンピューター管理された工場は止まり、電子化が進んだ車も船も飛行機も、インフラも医療機関も機能停止に陥る。そうなれば現代文明は一気に19世紀へ後退する。

スーパーフレアに備え、アナログな工作機械や車や手工業的な技術を残しておく必要がある。北海道で盛んな輓曳競馬もそのような事態へ備え、優秀な農耕馬を残す目的がある。現代医療の殆どは電子機器に頼っているが、聴診器や触診に寄るアナログな診断技術は絶対に保持すべきだ。
すべてが回復するまで3.4年かかる。その間、生活を維持できるだけのアナログな技術や肉体労働ができる体力は保持すべきだ。

ちなみに、太陽観察とフレアの予測は日本の研究機関は伝統的に優れている。予測では来年2025年は太陽活動は活発になり、フレアが多発するようだ。

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