« 永遠の命は嫌だ。2024年6月10日 | トップページ | 日の丸とハート旭日旗と小柳ゆきの米国国歌。2024年6月13日 »

2024年6月11日 (火)

AI支配の社会は人の生きている楽しさを奪う。2024年6月11日

M_1_20240611191201

荒川土手の草刈りが行われている。その後に枯れ草の香りが漂うのだが、今年はクマリンの爽やかな香りが強い。クマリンを含む植物が今年は例年より多かったのかもしれない。
注、クマリンはシナモンや桜の芳香成分で桜餅の香りがそれだ。

高橋洋一氏の経済評論は分かりやすくて好きだ。ただし、最近一つだけ賛同できないことがあった。彼は新札発行は今回が最後になる、と言っていたが最後ではないだろう。
それをやったら、今、造幣局で原盤彫りのエングレービングを日夜練習している若者の未来がなくなってしまう。

原盤彫りはレザーなどでやった方がコストも安いし正確で綺麗だ。
それでも伝統的な職人仕事は捨てるべきではない。
それを始めると、伝統工芸の一部はAI制御の人造職人に取って代わられるだろう。伝統工芸をやって来たので、職人仕事の多くがAI制御で可能なことが肌身で分かる。

絵描きもそうだ。
私の頭の構造と知識をAIにコピーさせたら、誰でもプロンプトを使って、私の絵を生成できるだろう。
しかしそれでは、人間中心の社会は壊滅してしまう。人は知的動物で多くの知的な遊びを作り出して来た。ゲームやアートはその極みだろう。しかし、AIが支配した社会は、人からそれらの生きている楽しさを奪ってしまう。
これから設けるべきAIへの縛りは、上記の線上にあると思う。

漢字と科学
日本は江戸時代から西洋科学など学問全体の用語を漢語に訳してきた。
その訳は実に巧みで、漢字発祥の中国でも、そのまま受け入れてしまった。その結果、中国語の7割が日本由来の漢字が占めてしまった。

日本人が漢字で造語した現代用語は膨大だ。
原子、陽子、素粒子、細胞、細菌、抗体、電子頭脳、電話、民主主義、共産党、労働者など。
他に、日本で発案された日本的とか中国的などの⚪︎⚪︎的の使い方は実に便利だ。
科学用語では、塩化ナトリウムなど漢字とカタカナ語の組み合わせは合理的でわかりやすい。

日本語の体系自体が科学の探求や発展に役立っているとの研究がある。
日本から独創的な理論物理学が生まれたのは、日本語での思考があったからと言われている。もし、日本語が使えなかったら、多くの日本発の独創的なアイデアは生まれなかったかもしれない。

不等式 相対性 確率 炭化水素 核融合 電子 量子などの用語を平仮名表記にすると
ふとうしき そうたいせい かくりつ たんかすいそ かくゆうごう でんし りょうし、と曖昧で分かりにくい。そのような曖昧な言語を使っていては勉学や解説が難しくなる。

しかし、その無茶を実行してしまった国がある。
それは隣国で、朴大統領が1970年に漢字廃止を宣言した。
困ったのは理系の先生たちだ。
漢字をやめてハングル表記のみにすると、科学用語の意味が曖昧になって科学教育が成り立たなくなった。
そこで、理系教育では漢字の代わりに英語を使うように変わった。
その結果、英語が得意でない先生たちは教育現場から遠ざけられてしまった。

英語で授業を受けたら海外で活躍しやすいだろうと思う人がいるが、それは違う。論文の英語表記は多くても、現実での英語討論の機会は少ない。
その代表例が、極めて英会話が不得意だったアインシュタインだ。彼が話す英会話を理解できる人はほとんどいなかった。それでも最高の理論物理学の権威となった。

「日本人は母語で勉強し考えることができたから日本からノーベル賞が輩出した」日本の高名な理論物理学者の言葉だ。

韓国ではその反省から、現政権は漢字復活を試みた。
しかしすぐに、左派によって潰されてしまった。
隣国での言葉の受難は、これからも長く続きそうだ。

Ma_3

Ma_4

Ma_5

Mas

|

« 永遠の命は嫌だ。2024年6月10日 | トップページ | 日の丸とハート旭日旗と小柳ゆきの米国国歌。2024年6月13日 »