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2024年9月22日 (日)

映画「昼顔」とチョコボールとバックとドトール前のワンコ。2024年9月22日

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昼顔2017年映画。フジテレビの大ヒットドラマ「昼顔」の続編として制作され、翌年ノーカット放映された。このドラマは1967年仏伊合作映画「昼顔」にインスパイアーされた作品だ。私は「昼顔」と聞くとこちらの映画を思い浮かべる。

フジテレビのドラマは一度も見ていない。改めて筋書きを読むとかなり面白い。しかし、その後を描いた続編を初めて見た私にはかなり重く辛い映画だった。
不倫は不道徳だが恋としては最高に刺激が強い。
私は身につまされ、幾度も途中で止め、結局4回に分けて観てしまった。だから楽しめる映画ではない。しかし若返り、もう一度あのドロドロな関係を味わってみたい懐かしさはある。

テレビドラマに引き続き見た人たちは、かなりの没入感があったはずだ。
北野先生役の斉藤工は前髪で額を隠している。この手の男は幼児性が残り、大人になりきれないと分析される。対して上戸彩が演じたのは強い女だ。崩れる一歩手前で踏みとどまる魅力に溢れていた。

ちなみに触発された仏伊合作映画「昼顔」は・・ 上流階級の美しい若妻役カトリーヌ・ドヌーヴはパリで幸せな生活を送っていた。その一方、マゾヒスティックな空想に取り付かれて彼女は昼顔という名前で娼婦として働くようになる。

彼女の性生活は順調になって、夫婦関係も改善した。
こちらは不条理で面白い筋立てだ。
「昼顔」は娼婦の隠語でもある。

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伝統工芸職人の頃の45年前に作って、今も愛用している。バック作りで一番楽しいのは金具作りだ。設計図を描き、内部に仕込むバネからネジ一本まで全て手作りする。このバックの金具はライターをヒントにした。

作り始めると楽しくて、1ケ月くらい不眠不休で作り続ける。
完成しても気に入らないと修正するので、本当に完成するまでとても時間がかかる。
絵描きに転向してから工房がなくなったので、今は作れない。
パソコンの前に当時、一番大切にしていた小槌が置いてある。
それを手にすると不思議なほど安らぐ。
私は今も、根っからの職人のようだ。

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「クエッ!クエッ!クエッ!チョコボール」のCMソングをイメージした。モデルの子の名前はチョコちゃんだった。ダックスフントの長毛種を飼っている某出版社社長が買ってくれた。

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赤羽駅高架下のドトール。窓際は通行人が見えるので退屈しない。隣はスーパー。飼い主は立て看板に繋いで買い物中のようだ。捨て犬のように心細げなワンコ。誰か声をかけてくれると期待したが、みんな無視して過ぎていく。

心配し始めた頃、ワンコは立ちあがって尻尾をビュンビュン振り始めた。
現れた飼い主はおばあさんだった。
「寂しかったの、ごめんね」
ガラス越しに声が聞こえた。
私は安堵して冷めたコーヒーに口をつけた。

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