過去から今へ、写真は時代を余すとこなく写しだす。2024年10月18日
42歳の同窓会の写真があった。
同窓会写真の彼女はすでに亡くなっている。
先日アップしたCDカバーの絵のモデル、弦巻の駒沢給水塔近くに彼女は住んでいた。
お嬢さんは美大を出てフアッションメーカーの御曹司と結婚し、セレブになった。
そのお嬢さんは私のコロナ前の個展に来て、
「いい歳なんだから、ちゃんとしなさい」と説教した。
私はすぐに「ごめんなさい。ちゃんとします」と謝った。
説教されるのは嬉しい。
尊敬されたり敬語を使われると、労ってもらう歳になったのかと寂しくなる。
その3年後に絵描きに転向して自信満々の私。
そしてくたびれて、居酒屋で飲んだくれている私、多分73歳くらいだ。
今は髪はさらに薄くなりくたびれてしまった。
写真は時代を偽らない。
居酒屋以降は銀塩フイルムから電子カメラに替わった。
優しきは 寂れた街の秋の雨
枯れぬまま 泥に汚れる造り花
切なきは 車窓で隔つきみの町
今の写真を見ると曽祖父を連想する。
写真は維新後の写真の複写だ。
彼は久留米藩の重臣で丁髷を結っていた。
最近なんとなく私は彼に似てきた気がする。
なぜなら彼の頭は右に、私は左に傾げているからだ。
写真は明治時代に複写したものだ。
見つけた時、読み取れないくらい褪色していた。
それをPhotoshopで諧調を強調しこの画像にした。
元の写真はもっと左右の広がりがあったがその箇所の復元は無理だった。
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