日本の夕暮れの原風景。2024年10月25日
夕暮れ、老人はオートバイに連結したリヤカーに乗って峠にやって来た。子供達が山の斜面で遊んでいる飼い犬を呼んでいる。しかしワンコは遊びに夢中だ。日本の原風景で、各地にこのような夕暮れ風景があった。
子供たちは帰り道、「夕焼け小焼け」や「カラスが鳴くから帰ろ」とか歌いながら帰った。帰る途中の家々からは夕食の香りが漂って来て、空腹の子供たちは小走りになった。
呼ばれるのはワンコだけではない。町のあちこちで「夕飯だよ。早く帰りなさい」と遊びに夢中な子供を呼ぶ声が聞こえた。今、そのような夕暮れの情景は消えてしまった。
リヤカーは和製英語だ。
サイドカーが輸入された時、サイド部分を大八車に似せて改良して作られた。
リヤカー取手の前には穴の空いた部品が溶接されている。
その穴は自転車やオートバイと連結するためのものだ。
オーバイに連結したリヤカーは、南アジアではトゥクトゥクに進化した。
私が上京して最初の引越しはリヤカーを使い一人でやった。
リヤカーは町会が借してくれた。
当時の若者の引越しはリヤカーが一般的だった。
それほど引越し荷物は少なかった。
リヤカーに荷物を積む時は、重心を車輪より少し後ろに置く。
前に重心を置くと、常時、取っ手を抱え上げることになり、とても疲れる。
今の若者はそれを知らない。
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