炒飯のパッケージイラスト。2024年12月16日
冷凍炒飯パッケージのためのイラスト。難しい仕事トップ3に入る。米粒一つ一つにテリと影を入れるのは大変だけど、難しくはない。難しかったのはエビだ。どう描いても虫に見えた。
自由に描いてよいのなら、背開きにしたエビを使う。白い身が弾けて美味しそうで、虫に見えることはない。
1980年代終わりの仕事で、バブルの余韻が残っていた。
だから今と比べると破格の高額ギャラを貰えた。
今はパッケージにお金をかけなくなったので、このような仕事は滅多にない。
私の生き甲斐は絵なのだろう。
しかし、生活手段以上の価値はないと思っている。
スポーツや他の趣味とほぼ同じ程度のものだ。
結局、大切なのは人と人の縁だ。
仕事や趣味でも、その中心に人と人との縁があると充実する。
つくづく人は一人では生きて行けないと思い知らされている。
もっとも強い縁は親子の結びつきだろう。
しかし、血縁でも兄弟姉妹は微妙に違う。
相続問題で憎しみあっている兄弟姉妹を数多く見ている。
別格は夫婦の縁だ。
個人差はあるが、時には血縁より強い結びつきが生まれる。
その次は、友人知人、地域や職場の縁だろう。
SNSによる結びつきは、それらとはまったく異質のものだ。
端的に言うと、上述の縁の外側を緩やかに取り巻く存在だ。
それと気づかず、親しいと幻想して落胆する人は多いが、
始めからSNSは緩やかな存在だと認識し、ルールを守ればとても楽しいツールだ。それを起点に、深い友情や結婚へ至る人も希ではない。
生き甲斐とはタコの足みたいなものだ。
大切なのは真ん中の頭だけで、所詮、足は足に過ぎない。
絵に使った皿とスプーンは今も使っている。
スプーンの柄の色は黒だが、絵では赤にした。
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